「第9鉱山 地下3000mからの脱出」の感想 ある炭鉱夫たちの物語

地下にある石炭を掘り起こす仕事をしている炭鉱夫。生活に必要なものであるが、その苦労まではわからない。炭鉱現場に人生を置いたものたちのおはなし。

第9鉱山 地下3000mからの脱出 夜のように暗い坑道を掘り進め・・・

 

キーワード:地下鉱山

 

あらすじ

 

ウエストバージニアにある鉱山。ここでは、地下にある石炭を掘り起こす仕事に従事しているものたちがいる。炭鉱夫だ。

 

週6日は現場に向かい、家族よりも仕事仲間が主になっている。まるで、生活の一部のように。

 

ある日、9人の炭鉱夫たちがサルヴィア第9鉱山で作業をしていた。途中、爆発事故がおこる。原因は、劣化した酸素ポンプだった。
彼らの周りではメタンガスが充満して、息をするだけでも苦しい。酸素マスクの残りは、1時間が限度。

 

管理事務所の女性テレサと救急隊が、9人の炭鉱夫たちの救出に奮闘する。

 

感想

 

当初、単なる災害パニック映画だと思い、気楽に見始めたが、それはまちがいだった。

 

石炭という資源を採掘するためにいかに危険と隣り合わせか。にもかかわらず、炭鉱夫たちが社会的に疎んじられてきたか。

 

ある意味、普段の生活では目にかかれない、足元での仕事に焦点をあてたドキュメンタリー映画なのでは。そう考え直した。

 

映画の中で、印象的だったのは、歌だ。カントリー調ながらもどこか悲しげな歌詞が、耳に残る。West Virginia Coal Minerという曲だ。字幕でみた歌詞の一部から。

 

炭鉱夫よ 明かりを灯せ
夜のように暗い坑道を掘り進め
中に入る前に何をする?
神に祈るのさ 外に出れるように

 

脱炭素社会を謳う現代だが、現場で従事している作業員たちまで目を配っているとは限らない。見終わってからも、どこか胸の内がすっきりとしない気分だった。