日本映画・Junk Headの感想キーワード:地下生活圏あらすじある近未来、人類は生殖能力を失い、生活圏を地下へと移そうとする。一足先に植物生まれのマリガンという生物を飼いならし、生活圏の安定をもくろむが、マリガンは一部狂暴化し、手に負えない状態となる。ある日、地上からダンス講師だった主人公が地下調査員として送り込まれる。マリガンの生体を詳しく調査するためである。だが、主人公は地下移動中、不慮の事故にあってしまう。目覚めると、なんと機械の体になっていたのだ。かくして、地下世界で、マリガンの生態調査と人類の明日のために、未踏の冒険がはじまるのだった。感想終始、ストップモーションで作られた映画であることを忘れてしまうほど、芸が細かい。例えば、鉄の棒をカンフーのように振り回したり、気配を感じてうしろを振り返ったりと、CGアートのように動いている。これが一人の手で作られたのかと考えると狂気である。観ていておもしろいなと思えたのが、作中に出てくる”火”の存在だ。「狂暴化したマリガンの駆除で使われた火炎放射器」と「生活パイプラインのガス調整を担っている鉄火場」である。生命を終わりにしてしまう火炎放射器と命綱である鉄火場がコインの裏表のように描かれている。燃やしてしまえば灰になる。だが、それが栄養となり、生き物が育まれる。主人公がやってきた地下世界は、ある意味、農地における土壌作りともいえる。題名にあるJunkは「がらくた」の意味があるが、それもまた生命循環の一部だと明示しているのかもしれない。
